死ぬわけじゃない
月曜日に大事な会議があり、きむずがりの人たちに色々説明しなくてはいけない。
はぁ、嫌だなぁ、休みたいなぁ、転職の結果が来るの怖いなぁとかこの11月色々考えて仕事していたら、打ち合わせの時に上司がいい事を言ってくれた。
「大丈夫だばぃ、どうせ死ぬわけじゃねんだから」
この上司、普段はザ・適当人間。40代なのに服はヨレヨレ、頭が河童の中年体型。
週末には地下アイドルのライブを見に日本全国飛び回り、アイドルとのチェキを撮るのが生きがい。息抜きのためにいつもカバンには、際どい写真集やらを忍ばせている。
革靴の先が割れてる事を指摘した時は「でーじょうぶ、アロンアルファで生き返れる」とおもむろに塗り始める男だ。
ある意味人間として一番楽しいことをし続けているこの上司。話もとても面白く、人間としてはとても好きなんだけど、でもこの人にはなりたくないよなぁ。などと常日頃思っていたのだが。
このどうせ死ぬんじゃねぇんだから発言。一般的には良くある言い回しなんだけど、タイミング的に自分の中のちょうど良い位置に収まった。
確かにそうだ。いくら彼らが気難しいからって、説明に失敗した自分に対して鉈やらを振りかざして襲ってはこない。鉛玉は撃ってはこないんだと。
前職が、恨みをかって刺される恐れがあるものだったのもあり、そのためにいつもどこか緊張感をもって仕事をしていたのだが、この発想はある意味大改革。様々な面においてとても気が楽になった。
人生で一番の損とは死ぬ事である。こればっかりは取り返しようがない。
でも、他の損は必ず何かの方法で取り返すことができる(代替できる)。金だって信頼だってなんだって、巻き返しのチャンスは必ずあるんだ!
人生だってそうだ!短い自分の人生、死なない範囲で自分の好きな事をやったり言ったりすればええんや!どうせ死ぬわけじゃない!
とにかく死ななきゃええんや!死んだらお終いや!死んだってアロンアルファでなんとかなるんや! ラン&ガンや!
煮詰まった時にこの精神、大事にしていきたい。 あと絶対にあの上司は、そこまで考えて発言していない。